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行動を変える縁起物を。最初の商品『石の恩返し』が生まれるまで。

お守りなんて、意味がない?

あなたは、お守りや縁起物を身につけたことがありますか?

お守りなんて意味がない、縁起物なんて気にしない、という人も少なくないはずです。たしかに、何かを持つだけで人生がうまくいくのであれば、苦労はありません。でも、人生は山あり谷ありだからこそ、よりどころも必要です。

現状を変えたいとき、困難を乗り越えたいとき、「その思いをかたちにした何か」を持っていれば、人は強くなれます。だからこそ、古くから人のそばには、願かけや魔よけのためのお守りや縁起物があったのではないでしょうか。

世界各地のさまざまなお守り
「お守りを持つ」ということは、世界の各地で人類に共通することだった。

1. 揺らぎやすい心を支えたお守り。

2005年、当店の店主は日本を縦断する歩き旅に出ました。

人は、どんなに絶望していても一歩ずつ前に進むしかない。そのことを身体で覚えるために一歩ずつ歩こうと考えたそうです。初日から「足が痛い」「もういやだ」と繰り返していた店主の弱い心を支えたものは、お守りとして身につけていた珊瑚のブレスレットでした。

それまで、店主はお守りのたぐいを持つことに抵抗があったといいます。お守りには他力本願なイメージがあったからです。それでも、一歩ずつ前に進むという思いを込めたそのお守りは、北海道の宗谷岬まで歩いてたどり着くための心の支えになってくれました。

註:旅に出るというのは、すごいことではありません。アルバイトで貯めたお金を使った余裕のない旅でしたが、旅に出るという選択ができる恵まれた環境にいて、追い詰められてそれしか選択肢がなかったというだけのことです。ここでは、あくまでも人とお守りの関係を示すひとつの例として捉えてください。

赤珊瑚のブレスレット
九州で撮ったお守りの写真。珊瑚には「身代わり」の意味もあるという。

2. 開運グッズで人生は変わらない。

その後、店主は工場で派遣労働をしながら就職活動をします。

何十社と不採用が続くなか、何とか1社から内定をもらいました。お守りやアクセサリーを取り扱っているという会社です。よし、頑張るぞと働きはじめますが、なんかちょっと違う……。いい会社で、人にも恵まれましたが、その会社ではパワーストーンや金運財布などの開運グッズを販売していたのです。

開運グッズを持つだけで金運や幸運が訪れるというのは、私たちの知るかぎりではフィクションです。店主は葛藤しながらも、同期の社員と話をして自分たちで会社を変えていこうと決意します。でも、無理でした。紆余曲折はあるのですが、まったくの力不足でした。

財布やブレスレットなどの開運グッズ
何かを持つだけで、ほんとうに願いがかなったり収入が増えたりするだろうか?

3. 行動を変えるあたらしい縁起物を。

「変われない」を変える力になる。「おもしろくて役に立つ」ものを届ける。

そのために具体的に何をするべきか、何ができるかと考えたときに、あたらしい縁起物というアイデアが浮かびました。現状を変えようと思えば、行動を変えるしかありません。でも、それは難しいことです。ならば、行動を変えるサポートをする縁起物をつくれないだろうか。

石のペットは1975年にアメリカで生まれたペットロック(Pet Rock)が元祖ですが、海外の商品をそのまま再現してもおもしろくはない。そもそも、現状を変えるという意味ではあまり役に立てそうにもない。そこから、石のペットを育てることで自分の行動を変えていける縁起物の開発が始まりました。

石の恩返しとペット・ロック
日本で生まれた『石の恩返し』と、アメリカで生まれた元祖PET ROCK(右)。

4. しあわせを呼ぶ石のペットの誕生。

まずは、石のペットづくりです。

国内外からさまざまな石を取り寄せて、ベースとなる玉石と3種類のパワーストーンを決めました。重視したのはサイズと質感です。石の目も、何度も試作を繰り返しました。白目がはみ出してしまった石もいれば、黒目がデメキンみたいになってしまった石もいます。

次に、石のペットの育て方です。

心理学や思考法、石や運についての本を読んでは、石のペットを育てることが飼い主の行動を変えるきっかけとなるように、石の育て方を考えていきます。こうして、石のペットも、その育て方も、ひとつずつ改善を重ねながら、縁起屋かわるひの最初の商品『石の恩返し』が完成しました。

石のペットの候補になった石たち
石のペットとしてのサイズ、見た目、手触りについて熟考が重ねられた。
製作過程の石の恩返し
製作と、失敗と、改善の連続のなかで、数多くの試作品が生まれた。
科学的な根拠についての資料
科学的に根拠のある縁起物を目指して、試行錯誤が1年以上続いた。

縁起屋かわるひの目的は、「変われない」を変える力になることです。

どんなに絶望していても、劣等感や自己嫌悪にまみれていても、生きるしかないのであれば少しずつ自分を、現状を変えていくしかありません。変わることが正しいとも、変わらないとダメだとも思いませんが、「変わりたいのに、変われない」というのは苦しいものです。

お守りや縁起物を手にすることで、ちょっと気がラクになれたり、ちょっと前向きになれたりする。それに加えて、少しずつでも行動が変わっていく。行動が変わることで、少しずつでも人生が変わっていく。そのための力になることが、縁起屋かわるひの使命だと考えています。

開発ストーリーについて案内する石のペット